何といっても、万博三昧の一年でした。
会場に行かない日も、インターネットの口コミ掲示板を覗いたり、友人や患者さんのパビリオン予約をして差し上げたり・・・・・。
パビリオン予約の権利がインターネットオークションで高値で取り引きされていました。チケットからチケットに予約を移すための一時的なキャンセルを拾うのです。スリル満点の、映像が見えなくても楽しめるゲームといった感じでした。予約キャンセルが放出される時間がリアルタイムから一時間ごとに、そして一日四回になって、睡眠不足になったり、ハードディスクがクラッシュしたりということもありましたが、いい思い出になりました。
国交省と経済産業省がICタグや携帯電話を使った歩行支援システムの実験をしていましたし、音声ガイドや点字パンフレットがあるパビリオンもあり、映像が見えなくてもしっかり満喫させていただける万博でした。
ウィンナワルツの手ほどきを受けたり、キャノピーツアーに参加したり、セグウェーに触らせていただいたり、フィリピンのマッサージ師さんと交流を深めたり、体感できたこともとてもよい思い出になりました。。


万博終わっちゃって、寂しいと思っている人はきっと私だけではないでしょう。
今年は点字のお便りを読み書きする日が多い年でした。点訳ボランティアさん、ガイドヘルパー講座の受講生の方々から、たくさん点字のお便りを頂きました。今日届いたお便りには、次のように書いてありました。
今日は風もまだあまりなくて、寒くないです。濃い目のグレーの雲の中の太陽は、ここにいるよ、と手を伸ばすように澄んだサーモンピンクに空を染めています。最後のオレンジ色の光を駅の階段の壁に投げかけています。
そして次の日。今日はちょっぴり雪の朝。寒い国の太陽のように、雲の向こうから黄色く白っぽい太陽です。美味しそうなチョコレートケーキのように、いい感じに、粉雪が線路の砂利に降ったようです。
こんなお便りを頂くと、目が見えなくても、景色が浮かぶようで、とてもうれしいです。携帯用点字器を持ち歩いて、ちょっとした電車の待ち時間に実況して下さっているようです。
点訳サークルで8月から始めたリクエスト歌詞点訳、来年からは漢点字訳のリクエストにもお応えできることになりました。当然リクエストは点字で頂くこともあるので、ボランティアの方にも点字のお便りをお読みいただかなければなりません。
点字(とくに漢点字)は、パソコンを使えば点字そのものに触れる機会が少なくても点訳できる時代になりました。しかし、画面を見ているだけで、触読しやすい点字をご理解いただけるかどうかは疑問です。目で点字を読み、点字器で書いて下さっている方の点字は、言葉の切れ続きがとてもわかりやすいのです。
私も手書きの点字のお便りを頂ける方には心をこめて点字器で書いてお便りしています。点字を打つときの点筆から伝わる感覚がとても心地よくて、やっぱり私は点字が好きなんだなぁと再認識させていただく年になりました。