世界初の視覚障害者用PDA発売!

視覚障害者の中には、たくさんの電話番号を記憶している人が多いと思います。私も「記憶力がいいですねぇ」とよく言われます。 懐中点字器N632

携帯用点字器を持っていたとしても、鞄から取り出して定規にセットして・・・・・という手間がかかるので、自然に記憶してしまう癖がついたのだと思います。

でも、携帯電話やパソコンを使い始めて、何でも入力しちゃえばいいや、というようになり、最近はどうしても覚えなければならないという状況が少なくなりました。 しかし、メールアドレスなどは、周囲の人にメモしてもらって持ち帰っても、記号を判読できなくて届かなかった、ということもありました。

私は、ノートパソコンを持ち歩いてメールチェックすることもあります。しかし、1キロB5サイズは「いつでも、どこへでも」という気にはなれません。でもでも、やっぱり周囲の人たちがケータイだけでスケジュール管理したりメールでコミュニケーションしたりしている姿はうらやましい! そんなふうにずっと思い続けてきました。

それを叶えてくれたのが「DTalker Mobile」というシステムです。

GFORT正面、左側に定規 片手で持ったG−FORT DTalker Mobileは、市販のPDAやハンドヘルドPCのWindowsCE上で、視覚障害者がメモをしたりスケジュール管理、メールの送受信などできるように開発されたソフトウェアです。上の写真は、カシオのG−FORTというPDAです。 私は昨年(2001年)12月からモニターさせていただいてきました。 G−FORTにカットキーを装着した写真

当初は、対応機種をG−FORTにしぼって、ジョグダイヤルで文字入力するか、カットキーから入力するようにプログラミングされていました。しかし、ジョグダイヤルがついているPDAは少なく、またカットキーは母音と子音を組み合わせて文字を入力しなければならず、とても手間がかかると感じました。

<カットキーの拡大写真

本当は、このカットキーで携帯電話方式の入力や点字入力ができるといいのですが、なかなか難しいようです。

親指でメモ帳を選択している写真

次に考えられたのがPDAの画面をタップする方法です。PDAは普通、画面をスタイラスペンでタップして入力しますが、DTalker Mobileは画面を16等分し、該当場所を指で触れることによって入力します。軽く触れると文字をしゃべり、長押しすると確定します。文字入力は携帯電話のメモリダイヤル登録やメール作成をイメージして下さい。

NECのシグマリオンIIではフルキー入力も可能です。

まだ晴眼者がケータイで軽快にメール作成するというようには行きませんが、かな漢字変換の候補文字もしゃべってくれますし、iモードメールの送受信ができ、インターネットのフォーム入力もサポートされていて、出先でもコミュニケーションをはかったり情報入手したりできるようになりました。

PDAにプリインストールされているソフトをそのまま使えるわけではないこと、POPメールに対応していないこと、カットキーで点字入力やケータイ電話入力ができないことなど課題はたくさんありますが、今後に期待したいと思います。

「DTalker Mobile」について詳しくは ボイスリンククリエートシステム開発株式会社まで


平瀬徹の日記に戻る