ひらせ鍼灸院 平瀬徹の実体験

ひらせ鍼灸院 平瀬徹の実体験


これは、私自身がメタボ検診のオプションで受けた肺がん検診で、早期に右肺気胸が発見され、大事に至らなかったという実体験です。

2009年12月17日

メタボ検診のオプションとして、肺がん検診、胃がん検診、大腸がん検診を勧められる。

バリウムを飲むためには、事前にアレルギーについての診察を受ける必要があるということで、近くの内科医院に行く。前年受けた肝炎の検査結果を渡される。陰性だったとはいえ、のんきなものだ!

ということで、今回も言われるがままにオプションの検診を受けることを承諾。

12月22日

少しのどが痛むので診察していただこうと思いましたが、患者さんが多くて行くことができませんでした。

12月23日

やはりのどが痛むのと、微熱があったので、中川区の休日急病診療所に行きました。

「のどが赤いですね。ひょっとするとインフルエンザかもしれませんが、今検査してもきっと判らないので、風邪でもインフルエンザでも効くお薬出しておきますね」と言われました。

「メタボ検診、延期したほうがいいでしょうか」と先生にお聞きすると「正しい結果が出ないかもしれないので、やめたほうがいいでしょう」と言われました。

12月24日

メタボ検診に行くと、まだ先生はいらっしゃいませんでした。

看護師さんに事情をお話すると「多分大丈夫でしょう。まずは胃がん検診のためにバリウムを飲んで準備を始めましょう」と言われ、検診を強行することに・・・・・

すべての検査が終わり、診察室に呼ばれたので、開口一番「先生、のどが痛むので風邪薬出していただけませんか」とお願いすると「平瀬さん、右肺が自然気胸を起こしていますよ。紹介状書きますから、すぐに大きい病院に行って下さい。ぜったいバスや地下鉄で行ってはいけませんよ。車で行って下さい」と念を押されました。

私のレントゲン写真。右肺から空気が漏れ、肺が縮んでいます

気胸というのは、肺に穴が開いて空気が漏れ出し、肺を押しつぶしてしまう病気です。普通は息苦しいとか胸や背中が痛むなどの症状で病院に行き、レントゲン写真を撮って判ります。ひらせ鍼灸院に肋間神経痛とせきで来院された患者さんが、レントゲン検査の結果気胸を起こしていたことがありました。

ところが、私の場合は全くの無症状。学生時代、ブラスバンドでトランペットを吹いていて、当時は肺活量が多かったのは確かです。ひょっとすると、左肺だけで充分な換気ができていたのかもしれません。

呼吸器科がある病院では、早速胸腔ドレナージ術といって、肋骨の間から管を入れ、肺から漏れた空気を抜く治療をしました。投薬は一切なく、お昼に検温、血圧測定、酸素飽和度を計るだけで、あとは肺が自然にふさがるのを待つのみの退屈な生活でした。同じ病室の患者さんのところには、いろんな検査に看護師さんが頻繁に来ているのに、私はかまってもらえなくて寂しかった!

12月27日

クランプテストといって、管に洗濯ばさみのようなものをつけて空気を抜くのを止めるテストをしましたが、翌28日のレントゲン検査でまた肺がしぼんでしまったため、洗濯ばさみを外し、病院での年越しが確定しました。

年越し蕎麦やお雑煮、御節料理も出て、食事はなかなか充実していましたが、家族や友人と過ごせない年末年始はやはり寂しいですね。

健康診断の勧め

2010年1月3日に再度クランプテストをし、翌4日のレントゲン写真が合格だったので、退院しました。

お医者さんに「いつごろから気胸を起こしていたのでしょうか」とお聞きすると「そんなに古くはないと思いますよ」と言われました。

前年はメタボ検診とともに肝炎の検査を勧められました。そして、今回は肺がん、胃がん、大腸がんの検査を勧められるままにしていただきました。

もし検診を受けるのが早くても気胸を起こしていなかったかもしれないし、遅れればもっと肺がしぼんで胸腔に漏れ出した空気が反対側の肺や心臓を圧迫して、心臓に血液が戻ってこられなかったり、肺炎を起こして死に至っていたかもしれません。絶妙のタイミングで気胸が見つかったわけです。

クリスマスイヴから、少し長いお休みを頂き、患者様にはご迷惑をおかけしてしまいましたが、お正月明け、1月5日には通常通り鍼灸院を開業させていただくことができました。

自営だとなかなか健康診断を受ける機会がありません。「悪い結果が出ると怖い」とか「どうせ引っかかるに決まっているから」と検査を受けない方もいらっしゃいますが、どんな病気が潜んでいるかわかりません。

皆さんもぜひ定期的に健康診断を受けていただき、早期発見、早期治療をしていただきますよう、お勧め致します。


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